「みんなの図書館」1月号の掲載記事について

 学校図書館問題研究会事務局から、『みんなの図書館』2013年1月号no.429(の内容の一部)について、申し入れ文書をいただきました。申し入れ文書の概要は以下の通りです。
 「『学校司書の法制化を考える全国の集い』に参加して」(清水明美氏著,4-9p)の6p 27行目から7p 1行目「②計画的に学校図書館を~組み込むこと」までの記述の中で当日、学図研代表が発言した全文は下記のとおりで、「教職員の定数措置の中に学校司書・司書教諭を組み込むこと」という主張をしておらず、事実と異なること。さらに記述内容は、学図研の本質や活動と大きくかかわり、このままでは誤解を生む可能性があると考えられる、というものです。
 常任委員会で精査したところ、申し入れ文書の通り、当該記事の一部が事実誤認であることが確認できました。ついては、執筆者にも確認を取り該当部分は削除いたします。
 学図研はじめ関係者の皆さまにご迷惑をかけたことに対しお詫びをするとともに、今後このようなことがないよう『みんなの図書館』の編集に細心の注意をはらいます。
 同様に『みんなの図書館』2013年3月号には、お詫びと共に、学校図書館問題研究会代表の発言を全文掲載させていただきます。

「学校司書の法制化を考える全国の集い」発言全文

学校図書館問題研究会 代表 飯田寿美

 学校図書館問題研究会は、学校司書、教員、市民、公共図書館司書、研究者など、学校図書館に関心のあるさまざまな会員で構成する研究団体です。私たちは、学校図書館には専任で専門で正規の学校司書が必要であることを、実践を通して明らかにしてきました。近年、保護者や教職員・住民による強い願いと自治体の努力により、少しずつですが学校司書が配置され、充実した学校図書館サービスが行われるところが増えてきています。そこでは、毎日、朝から楽しそうに本を手に取る子どもの姿や、くつろぐ姿が見られるだけでなく、先生たちが新しい教材や教育方法のヒントを求めて足を運ぶ姿も見られます。それは、そこに、子どもたち一人ひとりの読みたい知りたい気持ちに応え、先生たち一人ひとりの相談に応じる学校司書がいるからです。
 学校司書は本の専門家です。そのプロとしての力を総動員し、学校や図書館のネットワークを駆使して、学校司書は子どもたちと司書教諭も含めた先生たちに学校図書館サービスを行います。本の専門家である学校司書は、教育の専門家である先生たちと一緒に、子どもたちを支え、学校教育を作っていきます。学校司書はそういう仕事なのです。
 従って、私たちは、学校司書配置には次の3つのことを求めます。1つ目は、学校司書は最低限、現在の公共図書館司書と同じ司書資格を必要とすることです。図書館が民主主義社会を支える大切なインフラであることはご承知の通りです。同じ意味で、学校図書館は学校の中で学校教育を支えるインフラです。学校図書館というインフラがあってこそ、今求められている探究学習も読書教育も言語活動の充実も、効果のある活動になっていきます。そのためには、図書館とは何かをきちんと学んだ人が必要です。司書資格を学校司書の最低限の基礎資格として求めます。
 2つ目は、学校司書が継続してこの仕事にあたることができることです。その学校にふさわしい学校図書館を整備して、子どもたちの興味関心を育て、教育活動に使える蔵書を計画的に作り上げ、またそれを新しくしていくこと、経験を積み上げて次に活かしていくこと、きのうより今日、今日より明日と成長していく子どもたち一人ひとりに寄り添うこと、これらは期限を切られてできるものではありません。しかし、現在増えている非正規雇用では、残念ながらこれが望めないのです。学校司書が見通しを持って、継続して仕事ができる配置を求めます。
 3つ目は、学校司書が学校教育にきちんとかかわれることです。学校図書館法には学校図書館は教育課程の展開に寄与するとあります。この法律の趣旨を活かすためには、学校司書は、学校の教育方針を知り、教職員と話し合いながら、学校図書館の活動を進めていく必要があります。学校教育に直接かかわることのできる学校司書配置を求めます。
 鍵を開けただけでは学校図書館はできません。本の数を揃えただけでも学校図書館にはなりません。子どもたちのわかった!というときのあの目の輝きと、先生たちの教育にかける情熱をしっかりと支えられる学校図書館になることのできる学校司書配置を願っています。
 なお、11月23日には、「いま、学校図書館を考える」と題して、なぜ、学校司書が必要なのかを明らかにする集会を計画しています。ぜひご参加ください。ありがとうございました。

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