3月号

みんなの図書館3月号

みんなの図書館 2013年3月号 目次

特集:鹿児島の図書館
特集にあたって 関西編集部 03
鹿児島の公共図書館―現状と課題 種村エイ子 06
湧水町くりの図書館のあゆみ―小さな町の大きな図書館 藤山瑠衣 14
地域に愛された小さな図書室―谷山北公民館図書室に市民の立場でかかわって 黒瀬圭子 22
「人」の問題 鹿児島県立高校の司書の現状について 林美智子/県立図書館勤務の立場から 桑畑恵子 28
鹿児島のアニマシオン―自立した市民を育てるために 久川文乃 32
熊本県の図書館 河瀬裕子 39
宮崎県の図書館 清家智子 42
沖縄県の公共図書館事情とその課題―設置率・基地・職員採用状況と専門性 山口真也 46

連載:
図書館と私―8 伊藤さん、陰山さん[東京・荒川区]不当配転闘争―2 大澤正雄 52
図書館ノート―23 バラエティ番組と「図書館の自由」―プライバシー・レコメンド、怒り心頭? 山口真也 67
出版産業時評―20 佐野眞一氏に対するわだかまりの発端 長岡義幸 72

ほん・本・Book:
『新着雑誌記事速報から始めてみよう』 片野裕嗣 81

図問研のページ:
『みんなの図書館』1月号の掲載記事について 中沢孝之 83
今月贈っていただいた本 85
会員異動/1月号訂正/編集後記 88

column:図書館九条の会:
憲法9条を変えてはならない―報道写真家・福島菊次郎氏の訴え 赤尾幸子 80

イベントガイド:
創刊20周年記念『ぱっちわーく』のつどい 学校図書館づくり運動の“いま”を考える 79

速報No.3!!!=図書館問題研究会第60回全国大会in指宿 86

Crossword Puzzle; 344 51

特集にあたって:
2009年福岡県原鶴温泉で開かれた全国大会のとき、会員がわずか2名で消滅の危機(?)にあった鹿児島支部が、2013年度、第60回の大会を引き受けることになった。
福岡大会に参加して、全国からの参加者の熱気に触れ、「鹿児島の会員がたった2名ではさびしすぎる」とその後続々と増えた会員。それからわずか4年。こともあろうに、「全国大会を引き受けて、県内の図書館関係者が、全国の図書館員や図書館に思いを寄せる人たちと出会い、つながる機会をつくりたい」との声が出て、あれよあれよと言う間に開催の運びとなった。
鹿児島の7月は集中豪雨の季節、そのため普段より1か月早い開催なので、開催地の図書館を紹介する『みんなの図書館』も1か月前倒しで発行することになった。12月が原稿執筆締め切りというあわただしい日程であるが、鹿児島と近隣(宮崎・熊本・沖縄)の図書館を知っていただくために、下記の内容で分担執筆した。

「鹿児島の公共図書館――現状と課題」
長年、子どもへの読書推進に重点をおいていた鹿児島の公共図書館。ようやく、横断検索システムが稼働し、「これからの図書館像」「望ましい基準」などへも目を向けた動きもあるが、地域の情報拠点を期待する利用者の立場からみると、もっと頑張って欲しいと思う面もある。残念ながら県立図書館に会員がいないので、各種の資料と県立図書館館長への面談をもとに概要を記し、執筆者の個人的な立場で課題を探った。

「湧水町(ルビ=ゆうすいちょう)くりの図書館のあゆみ――小さな町の大きな図書館」
鹿児島県図書館協会は、毎年『鹿児島県の公共図書館』で、人口あたりの貸出冊数の多い図書館を公表しているが、この10年間トップを維持しているのが、湧水町くりの図書館、それに継ぐのが奄美の図書館である。過疎化のすすむ農村部と離島の図書館が、なぜこれだけ地域の人に支持され、愛されているのかを会員でもある湧水町くりの図書館に勤務する司書が執筆を担当した。
「地域に愛された小さな図書室――谷山北公民館図書室に市民の立場でかかわって」
鹿児島では、おはなしや読み聞かせボランティアの活動はさかんだが、図書館づくりに市民が参加することはほとんどない。そのなかで唯一、地域の文庫のメンバーの意見を取り入れてつくり、連日大にぎわいの鹿児島市谷山北公民館図書室のレポートをかごしま文庫の会会員に執筆してもらった。

「『人』の問題――鹿児島県立高校の司書の現状について」
「県立図書館勤務の立場から」
鹿児島県の学校司書の配置率は高く、そのスキルもかなりの水準にある。しかし、正規司書が多い県立高校に比べ、小中学校の司書は、ほとんど非正規職員である。そのため、学図研会員もほとんど県立高校司書で占められている。今回は、学図研会員に県立高校司書の実態と、高校図書館から県立図書館に異動した司書の思いを綴ってもらった。

「鹿児島のアニマシオン――自立した市民を育てるために」
仙台での全体会でも報告があったとおり、鹿児島では、公共図書館や学校図書館で、司書が中心になって、アニマシオンに取り組んでいる。今回は、アニマシオンの本場フランスまで視察に出かけ、活気のある現場をつぶさに見てきた会員が、現場でのイキイキとしたアニマシオンの取り組みをレポートした。

「熊本県の図書館」「宮崎県の図書館」「沖縄県の公共図書館事情とその課題」
今回の全国大会は、鹿児島県で初めての開催のみならず、南九州でも初めてとあって、お隣の熊本、宮崎、沖縄の図書館事情も併せて掲載することにした。

鹿児島のベストシーズンというわけではありませんが、人も街もあったかい指宿にぜひおいでください。砂蒸し温泉で汗を流し、明日の図書館を語り合いましょう。

関西編集部 天谷真彦/上杉朋子/柴田英明/島崎晶子/津越悦郎/苗村昌世
文責:鹿児島支部 種村エイ子